2025年度から、熱中症の重症化予防が義務化されました(2025年6月1日~)。職場では、熱中症の自覚症状がある作業者や、熱中症のおそれがある作業者を発見した際、迅速かつ的確な判断が求められます。
この記事では、当社における具体的な熱中症対策の内容と、その背景にある考え方をご紹介します。水分・塩分補給の取り組みや暑さ対策用品の導入、作業環境の工夫など、日々の現場で実践している事例を通じて、皆さまの職場での熱中症対策の参考になれば幸いです。
熱中症の恐れがあるものに対する処置
ほとんどのケースで、熱中症は「初期症状の放置」や「手遅れ」が原因となり発症しています。そのため、早期の異変に気付き、迅速に対応することが重要です。
早急に求められる対策
「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン実施要項」で推奨されている事項や、実際に現場で効果を上げている対策を参考にしながら、社内でも対策を講じています。
安全の見える化
熱中症対策も「見える化」に取り組むことで、労働災害防止へとつなげています。熱中症を重症化させないためには、現場全体での適切な認識と情報共有が不可欠です。

水分補給
真夏の現場では、いつでも水分補給ができるよう、常時麦茶を用意しています。麦茶にはミネラルが豊富に含まれており、水分補給による熱中症予防に効果的です。

塩分補給
水分だけでなく、塩分の補給も重要です。
当社では、いつでも塩分チャージができる飴やタブレットを常備しています。水分と塩分を一緒に補給することで、熱中症に対して二重の安全対策となっています。

空調服・新規扇風機の導入
体温の上昇を未然に抑えることで、熱中症や立ちくらみ、めまいなどの症状を防ぐことができます。
風を送り込む空調服を導入し、作業者の体温の上昇を抑えます。

さらに従来のものより強力な新規扇風機を完備しました。これらにより、作業者の体温管理をサポートしています。

熱中症の恐れ
熱中症の兆候が見られた場合は、すぐに作業から離れ、身体の冷却を行います。その後、一定時間の経過観察を実施し、異常があれば速やかに医療機関を受診させます。
暑熱純化
日常的に汗をかく習慣を作ることで、体温調整機能を高めることができます。
熱中症のリスクを抑えるために、シャワーだけでなく、定期的に湯船につかって身体を温め、暑さに慣れておくことが効果的です。

まとめ
2025年度の法改正に伴い、職場での熱中症対策はますます重要になっています。
水分・塩分の補給、暑さ対策用品の活用、体調異変への早期対応、そして日頃からの暑熱順化など、あらゆる面からの取り組みが求められます。
これからの夏本番に備え、全員で意識を高め、安心・安全な作業環境を整えていきましょう。